第7回日本翻訳大賞受賞
ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞3冠
シリーズはビックタイトル6冠獲得
マーサ・ウェルズ 著
ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞・日本翻訳大賞受賞で話題を呼んだ作品とのことでファンも多く、書店にも目立つところに平積みで展開されていました。
私は全く作品のことを知らなかったのですが、フォロワーさまから教えていただき手に取りました。
マーダーボット・ダイアリー あらすじ
かつて大量殺人を犯したとされたが、その記憶を消されている人型警備ユニットの“弊機”は、自らの行動を縛る統制モジュールをハッキングして自由になった。
しかし、連続ドラマの視聴を密かな趣味としつつも、人間を守るようプログラムされたとおり所有者である保険会社の業務を続けている。
ある惑星資源調査隊の警備任務に派遣された弊機は、ミッションに襲いかかる様々な危険に対し、プログラムと契約に従って顧客を守ろうとするが……。
大量殺人の前科がある人型警備ユニット。
趣味はドラマ鑑賞。一人称は『弊機』。
見た目は人間にそっくりのロボットなのに、大の人間嫌い。
弊機の仕事は人間を守ること。
過去の記憶を取り戻しつつ、弊機を待ち受けているものとは。
こじらせロボット
世界設定は個人的には想像するのが難しく、SF特有の横文字の専門用語に少し怯みましたが面白かったです。
色んな方がおっしゃっていましたが、とにかく翻訳が丁寧で読みやすい!
そして楽しめたもう一つの要素は、登場するキャラクターの良さだと思うのです。
味のあるキャラクターが沢山出てきます。
物語は主人公のロボットが語り手で進んでいくのですが、このロボット自分のことを『弊機』と呼ぶのですよ。
『弊機』って…可愛いですよね。
そしてそんな弊機はロボットでありながらこじらせ(コミュ障)キャラ。
ファンも多いみたいでTwitterではファンアートなんかも見かけました。
「ですます」口調で自分のことを「弊機」なんて呼んじゃうお堅めキャラがこじらせとか、その時点で愛着沸いちゃうんですけど…。
しかし、私が一番好きなキャラクターは、物語の中盤で出てくる調査船(アスホール・リサーチ・トランスポート)<ART>!!
船(弊機ならぬ本船)なんですよ。
船が好き?と思いますでしょう?
もう読んでほしい。
好きになってもらえると思います。
この【 マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫) 】は上下巻だけではなくシリーズとして刊行されています。
聞くところによると、私の大好きなART(本船)が活躍するものがまだあるみたいなので先も気になるところ。
ハラハラドキドキな戦闘シーンなんかもあって読み応え満載でした。
コミカライズとかもちょっと期待してしまう。
是非【 マーダーボット・ダイアリー 上 (創元SF文庫) 】で弊機にきゅんきゅんしてください。
弊機ってことは御機って読んだ方がいいのかな…。