2022年本屋大賞ノミネート作品を読んでみて!
今年もノミネート作品全10作品を手に取ることができました。
その上での個人的な考察をここに残したいと思います。
※あくまで個人的な考察になります。
※とても長い記事になっております。
簡単な紹介と作品別おすすめポイント
(作品名五十音順)
赤と青とエスキース 青山美智子
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一つの『絵画』が異なる次元の物語を繋いでいく、美しく、二度読み必須の仕掛けに満ちた物語。
その絵画は、奇跡を紡いでいく。
おすすめポイント
【二度読み必須の伏線回収】【美しいアートの世界】【深い愛情】
硝子の塔の殺人 知念実希人
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美しくも怪しい硝子の塔で繰り広げられる謎に満ちた事件。
複雑に絡み合う謎に挑むのは、名探偵と秘密を抱えた医師。
おすすめポイント
【溢れるミステリー愛】【傑作ミステリーのオマージュ】【読者への挑戦】
黒牢城 米澤穂信
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織田信長を裏切り、有岡城に立て篭もる荒木村重。
そんな有岡城で起こる難事件の謎解きを命じられた、村重に囚われる黒部官兵衛。
村重に力を貸す義理などないはずの官兵衛の企みとは。
おすすめポイント
【時代物ミステリー】【心理戦】【史実に基づいた緻密な仕掛け】
残月記 小田雅久仁
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『月』をモチーフに、著者の底知れぬ想像力が構築した異世界。
現実とはかけ離れた、世にも奇妙で美しい物語。
おすすめポイント
【ダークファンタジー】【ディストピア】【美しい愛の物語】
スモールワールズ 一穂ミチ
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同じ作家が書いていることを疑いたくなるような異なる6つのお話。
しかし、異なるようで実は繋がっていく、誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作集。
おすすめポイント
【鳥肌モノの衝撃】【心揺さぶる物語】【隠された秘密】
正欲 朝井リョウ
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あってはならない感情なんて、この世にない。
正しい欲とは何なのか。多様性を尊重した先にあるのは、生きづらい孤独の世界…?
おすすめポイント
【多様性について】【人を生かす欲望】【読む前に戻れなくなる衝撃】
同志少女よ、敵を撃て 逢坂冬馬
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戦争により、生まれ育った村と、愛する母親を奪われた16歳の少女セラフィマ。
彼女は、遺体となった母を焼き払った赤軍女性兵士イリーナの元で狙撃兵として育てられる。
過酷な戦地で、彼女が討つべく真の敵とは何か。
おすすめポイント
【怒涛の戦闘シーン】【戦争の本質を見つめる】【女性視点での不条理】
星を掬う 町田そのこ
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千鶴が、元旦那の暴力から逃れるために逃げ込んだのは、自分を捨てた母親のいる「さざめきハイツ」。
母親と再会し同居することになった千鶴だが、記憶と全く違う母の姿を見ることになる…。
千鶴を捨てた母の真相とは。
おすすめポイント
【勇気と希望の物語】【母と娘の強い絆】【美しい文章】
夜が明ける 西加奈子
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15歳の時、 高校で「俺」は身長191センチのアキと出会った。
そんな「俺」と「アキ」、二人の若者を通して見る、貧困、過重労働、パワハラという現代社会での若者の生きづらさ。
生きるヒントがそこにはあった。
おすすめポイント
【再生と救済の物語】【現代社会における問題】【生きるヒント】
六人の嘘つきな大学生 浅倉秋成
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とある企業の内定を勝ち取るためにチームディスカッションで出会った六人の大学生。
全員で採用を目指すつもりが、本番直前に内定枠が1つへと変更されることに。
突如として仲間は、一つの席を奪い合うライバルとなった。そして始まる騙し合い…。
おすすめポイント
【騙し合い】【密室の心理戦】【青春ミステリー】
感情別・描写別カテゴリー分け
Twitter上での反応
※読了ツイートやTLから感じた個人的は感想です。
お世話になっているフォロワー様でも本屋大賞ノミネート作品を読んでいる方も多く、全て読み終えて同じく大賞予想していらっしゃる方もいました。
ノミネート作品が発表された1月20日以降は特に、TLでこの10作品を見かける回数も多くなりました。
ここ数年で思うのは、ノミネート作品発表時における話題を集める作品と、大賞発表目前で話題に上がっている作品は異なるというもの。
有名作家さんの作品や、扱っているテーマ、本屋大賞意外に受賞している賞など。
最初から話題性が強い作品があるのはもちろんですが、実際に後半で名前をよく目にするものというのは『本屋大賞らしい』作品だと思うのです。
らしいなんて言うと聞こえも悪いですし、とても個人的な意見になってしまうのですが。
『本屋大賞らしい』ってあると思うんですよね。
それは、読者を選ばないテーマであったり、映画化されやすい内容で合ったり…色々あると思うのですが、ここ数年はそんな感じがしております。
2022年、今年のノミネート作品もどれも面白く、全部いい!全部映画化されてほしい!
とか勝手に思ったりするのですが、今年は少し読者を選ぶようなテーマの作品が多かったように思います。
虐待、ネグレクト、貧困、社会問題、差別、戦争…その他特定の環境。
これがダメという訳ではなく、そこにい深いメッセージ性があったり、無視できない問題もあると思います。
しかし、どうしても好みの偏りは出てくるのかなと思ったり。
なので今年も、個人的に推している作品と、大賞はこれなんじゃないと思う作品は異なりました。
TLでも私とは異なるツイートも多く見かけたので尚更発表が楽しみです!
個人的コレ!!!推し作品
毎年しつこいように言うのですが、どれも良かった。
普段手に取らないような本と出会える良い機会でもありました。
そんな中で個人的推し作品は【 同志少女よ、敵を撃て 】です。
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割と最初の方に読み終えたのですが、それでも強く印象に残っている作品です。
幼い少女たちが、対独戦の前線に立つべく、「兵」として育てられていく。
戦争の悲惨さを目の前にしつつ、そこには更に「女」としての戦いも待っているのです。
もうずーっと心揺さぶられ続けて、ラストの『同志少女よ、敵を撃て』のタイトルの意味の回収シーンでやられました。
なかなか気持ちの良い内容ではないものの、色々と考えさせられる大切な作品になりました。
作者である逢坂冬馬さん。
この作品がデビュー作ということにも何度も驚かされました。
皆さんは「コレっ!!」という作品はありましたでしょうか?
私と異なる意見を聞けるのも楽しみです!
本屋大賞予測
個人的一冊とは別に、大賞を勝ち取る作品はコレなのでは!!を考えてみる。
本屋大賞とは、書店で働く書店員さん(アルバイト、パートも含む)の投票から決定するものです。「面白かった」、「お客様にも薦めたい」、「自分のお店で売りたい」と思う本を選ぶこと。
お客様におすすめしたい一冊。
過去の本屋大賞予想はこんな感じでした。
2020年度 本屋大賞考察
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2021年度 本屋大賞考察
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過去の受賞作品はこのようになっています。
2021年本屋大賞(第18回) 【52ヘルツのクジラたち】町田そのこ
2020年本屋大賞(第17回) 【 流浪の月 】凪良ゆう
2019年本屋大賞(第16回) 【 そして、バトンは渡された 】瀬尾まいこ
町田そのこさんが受賞!なんてことになれば2年連続受賞の初快挙!
既に様々な賞を受賞している米澤穂信さんが受賞!となると一体何冠獲得になるのか!
逢坂冬馬さんが受賞!となるとデビュー作での受賞となるのですね!
…誰が獲ってもすごい。
そんな中、個人的に大賞予想するのであれば、私は【 赤と青とエスキース 】が大賞となのではと勝手に予想します。
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青山美智子さんと言えば昨年の2021年度本屋大賞に【 お探し物は図書室まで 】がノミネートされており2位を獲得しております。
今作【 赤と青とエスキース 】は正直前回の作品よりも好きでした。
読み進めていくほどに魅了される美しい作品。
そして二度読み必須のラストに仕掛けられたギミック!
感動と興奮で読了後の余韻や後味も良く、気持ちの良い作品でした。
『絵画』がテーマになっていますが、アートと言うと、2020年本屋大賞ノミネート作品だった【 線は、僕を描く 】が映画化されるというニュースが最近ありました。
公開は2022年10月21日だそうです。
【 赤と青とエスキース 】も同様、映画化されたらなと期待している作品でもあります。
本屋大賞スケジュール
2021年 | 12月1日(水) | 一次投票、発掘部門、翻訳小説部門、投票スタート |
2022年 | 1月3日(月) | 一次投票、発掘部門、投票締め切り |
1月20日(木) | ノミネート作品発表 二次投票スタート |
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2月13日(日) | 翻訳小説部門 投票締め切り | |
2月28日(月) | 二次投票締め切り | |
4月1日(金) | 発掘部門「超発掘本」発表 | |
4月6日(水) | 大賞作品、翻訳小説部門の結果発表 |
大賞作品発表の4月6日まで1週間を切りました。
ついに10作品の中から1作品が選ばれます!
今年もノミネート作品を手に取りこんな個人的な予想をしみましたが、とても楽しかったです。
いやー…長い!過去最高に長い記事になってしまいました。
語彙力も低く、読みにくい箇所もあったと思います。
それでも、少しでも読んでくれた方がいましたら嬉しいです!
本当にありがとうございました。
今年も個人的な見解や考察が多く、自分勝手な記事になってしまったことをここにお詫び申し上げます。