【 むかし僕が死んだ家 / 東野圭吾 】

むかし僕が死んだ家 東野圭吾 小説

 

隠れた自信作

 

東野圭吾 著

むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)

 

 

ツイッターのフォロワー様から東野圭吾さんの好きな作品を教えていただいた中にあった作品でした。

東野圭吾さんの作品は何作品か読んできてはいるものの、恥ずかしいことにタイトルすら知らない作品でした。

そして調べてみたところ、東野圭吾本人が公式ガイドブックで「隠れた自信作だ」との言葉を残している作品とのこと。

 

東野圭吾さんと言えば、その作品数は数多く、著作数が100作品目前!

(2021年7月現在)

中でもガリレオシリーズや、加賀恭一郎シリーズは有名ですね。

そんな人気シリーズにも引けを取らない今作。

東野圭吾、やっぱりすごいです!

 

むかし僕が死んだ家 あらすじ

 

「あたしは幼い頃の思い出が全然ないの」。

7年前に別れた恋人・沙也加の記憶を取り戻すため、私は彼女と「幻の家」を訪れた。

それは、めったに人が来ることのない山の中にひっそりと立つ異国調の白い小さな家だった。

そこで二人を待ちうける恐るべき真実とは……。

出典 : 【 むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)

 

大学時代に付き合っていた元恋人、中野沙也加(旧姓:倉橋)と7年ぶりの再会。

彼女の亡くなった父親が密かに訪れていたらしい「幻の家」。

幼い頃の記憶がないという沙也加。

そんな沙也加の記憶の手がかりがあるかもしれないと、私は沙也加にお願いされて一緒に「幻の家」へと向かう。

そこにはその家の住人であろう人物の日記が残されていた。

そんな日記の内容を手がかりに少しずつ真相へと迫っていく。

 

 

彼女の過去に一体何が…。

 

奇妙な幻の家

 

物語の大半がこの奇妙な幻の家が舞台となっています。

そして物語は私と沙也加の二人が主体となって展開していきます。

過去の回想なんかはあれど、この限られた空間と限られた少数の登場人物。

そんな一幕劇に引き込まれていきます。

 

本当に小さな糸口から少しずつ、少しずつ解明されていく謎。

忍び足で何か恐ろしいものが近づいていくるような物語の展開に、終始ゾクゾクしました。

 

私は作品を読み終わったことで、もちろん彼女の過去も知ることになったのですが…。

読み終わって腑に落ちていながらも、まだ恐怖に囚われている感覚があります。

 

ここ最近読んだ東野圭吾さんの作品が「ナミヤ雑貨店の奇蹟」や「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人」だったので久しぶりのこのドキドキ感が新鮮でした。

やはりこの感じが好きです!

人が死なない綺麗な東野圭吾さんの作品や、コメディタッチな東野圭吾さんの作品は、何やら私は物足りないみたいです。汗

東野圭吾さんの作品の中でも隠れた自信作・名作と言われるのにも納得の作品でした。

東野圭吾著作100作品目前に、素敵な作品に出会えて良かったです!

秋にはあの「ガリレオ」シリーズの新作も発売されるとのことなので今から楽しみにしております。

 

 

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