第15回 星雲賞受賞作品
服は人なり
バリントン・J・ベイリー 著
【 カエアンの聖衣 】
奇想天外にして奇妙奇天烈なアイデアを描くことのできる作家として有名なSF作家バリントン・J・ベイリー。
こちらの作品も「服は人なり」という衣装哲学を具現化した衣服が登場するという、奇妙な世界の物語である。
2013年にTBS系で放送されたTVアニメ『キルラキル』。
このアニメをきっかけに再度脚光を浴びることになったとか。
というのも、このTVアニメ『キルラキル』。
着用者にすごい力を与えるセーラー服が出てくるという少し変わった衣服SFアニメ。
そんな摩訶不思議な物語は、実はこの【 カエアンの聖衣 】のオマージュ作品だったそうで。
『キルラキル』といえば脚本が中島かずきさんですね。
個人的に『キルラキル』も好きですが、共に中島かずきさんが脚本を務めた『グレンラガン』が大好きでして!
フォロワー様よりそんな『キルラキル』の元ネタでもある作品があると教えていただき手に取りました。
(そんな中島かずきさんの解説付き!!)
カエアンの聖衣 あらすじ
服は人なり、という衣装哲学を具現したカエアン製の衣装は、敵対しているザイオード人らをも魅了し、高額で闇取引されていた。
装を満載したカエアンの宇宙船が難破したという情報をつかんだザイオードの密貿易業者の一団は衣装奪取に向かう。
しかし、彼らが回収した衣装には、想像を超える能力を秘めたスーツが含まれていた……。
出典 :カエアンの聖衣
最強の『フラショナール・スーツ』
主人公であるぺデル・フォーバースがある任務により最強のスーツ『フラショナール・スーツ』に出会うところから物語は不思議な流れを見せ始める。
『キルラキル』をご存知の方ならなんとなく話が分かってきてしまいそうですのであまり詳細は書けませんが…。
このスーツがすごいんですよ!
私も欲しい…ような。いや…いらない!
冒頭でもお話したように、奇妙奇天烈摩訶不思議!
正直意味分からないよ。
と言うと言い過ぎですが、よくもまぁこのな物語が思いついたな!と。
意味分からないんですけど、めちゃくちゃ面白かったです。
スケールがどでかい壮大な話でありながら、ユニークな描写が多いので何だかあり得ない話なのに色々想像できちゃいました。
なので、意外と読みやすかったんですよね。
個人的にはラストの締めかたがすごく好き!
ちょっと後ろ髪を引かれるような、その後の展開を思ってドキドキしちゃうようなあの感じ!
読んでほしい…。
中島かずきさんの作品が好きな方には特に読んでほしい。
ユニークな登場人物も多いのも特徴。
とある組織を束ねる「ヤクーサ・ボンズ(ヤクザ坊主)」にも注目!
【 カエアンの聖衣 】の登場人物たちと宇宙船に乗り込んで、不思議な衣裳と世界に魅せられてみてください。